1月16日、イチローはまず、日本の野球殿堂入りを決めた。来週21日(日本時間22日)には、MLBの殿堂入り選手の発表がある。もはや選出は確実で、もっぱら満票なるか――という議論の方が盛んだ。その可能性を考えたとき、結果を左右しうる一人の記者が存在する。
誰か? 実はイチロー(マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)が2019年に東京ドームで行われた開幕シリーズで引退した直後、その記者は、「彼は、資格1年目で殿堂入りすると思う。それだけの実績もある。しかし、自分がまだ生きいていれば、それを見送る(投票しない)」とSNSに綴った。
理由も書いてあった。実績に問題はないが、「人間性に問題がある」と。あるとき、取材しようと待っていると、自分の方を振り返った後、イチローがオナラをし、通訳とともに爆笑したという。「それで私は、取材するのをやめた」と明かす。
その記者は、侮辱されたと捉えたわけだ。そのことは当時、記者本人から聞いたこともあるが、詳細を聞けば聞くほど、行き違いがあるような印象を持った。ところが、その誤解は最後まで解消されることなく、二人は顔を合わせることもなくなった。
あの記者は、どうするのだろう? 宣言通り、投票を見送るのか? それとも冷静になり、投票するのか。
久々に連絡をしてみると、すぐに返信があった。すると、答えはイエスでもノーでもなかった。
「私は引退して10年が経過したので、もう投票権を失ってしまった」
野球殿堂の投票は、全米記者協会の会員となり、10年経つと投票権が与えられる。引退後も、10年経つと、その権利を消失する。
多くの記者は、新聞社などを退職後、フリーランスとして働くので、引退の境界は曖昧だ。一線を退いても、細々と好きな仕事を続ける限り、投票権は失われない。しかし、件の記者は、完全に筆を置いた。なるほど、最近彼の原稿を目にしないわけである。
かくして、イチローが満票で殿堂入りする可能性は残ったわけだが、仮にまだ投票権があったとしたら、どうしたのか? その問いの答えは、尋ねるまでもなく書き添えてあった。
「自分にまだ投票権があれば、1票を入れたよ」
個人的な感情があれども、そこと実績を評価することは、最終的に別だったよう。
「それだけ長くやってきて、よくそんなこと聞きますね」 担当記者が今も忘れないイチローから浴びせられた強烈なひと言
【取材者との真剣勝負】
球場外で会うような関係になっても、イチローは難しい取材対象だった。
オリックス時代からの経験がアドバンテージと感じたことも少ない。
むしろ、その分だけハードルを上げられていると思うことさえあったし、アメリカでも時々キツい言葉をもらった。
その一番の思い出では2005年6月、ワシントンDCでのナショナルズ戦後だろう。
「それだけ長く(担当記者を)やってきて、よくそんなこと聞きますね」
質問内容はともかく、あの時の静かなトーンはグサっと刺さった。
移動続きで疲れていたはずが、あの夜はなかなか寝つけなかった。
同シーズンが終わってから、その時、彼が何を求めていたかを間接的に知ったが、それは打撃での始動タイミングを意図的に早めようとしていたのを察してほしかった、ということだった。
イチローがスランプに陥る原因で最も多いのは、ボールをよく見ようとしすぎて始動が遅れるケースだ。
しかしあの時の自分は始動前のカタチ、すなわち打撃フォームの違いばかりに気をとられていた。
視野の狭さを反省したと同時に、オリックス担当1年目の、あの気まずい初夏の夜を思い返した。
それなりに長い時間をともにし、ある程度お互いをわかるようになったとしても、彼は取材者との間の生温い空気を許してくれない。
しかし見方を変えれば、取材対象がそれだけ本気でこちらの相手をしてくれている、ということでもある。
そもそも、あの独特の緊張感があったからこそ、ここまで長く続けられているのだと思う。
昨日のプロフェッショナル見てて
記者の囲み取材で横柄な態度とってたしな
最近はまるくなった
記者としてはやりずらいと思った
イチロー「おならぷーwぎゃははw」
通訳「ちょwイチさんwww」
記者「私に対する侮辱である、イチローは人間性に問題がある、殿堂入りにはふさわしくない」
引用元:https://kizuna.5ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1737624561/
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